国が推し進めるCCUS(建設キャリアアップ)の登録ですが、なかなか登録率が上がらない原因が分かりはじめてきました。
一言でいえば、「登録するメリットを感じられない」ことが原因です。
例えば
・公共工事の積算に、CCUSにかかる経費計上ができない(2020年10月現在)
・未登録の下請業者が多数いるため、施工体制台帳や作業員名簿の作成にCCUSが利用できない
・登録しても現場にICカードリーダーが設置させていない
・申請に経費と手間がかかる
当事務所にご依頼いただくお客様からも、
「元請に登録するように言われたけど、なんのために登録しなければいけないのか分からない」
「今まで通りグリーンサイトで書類を作成すればいいのに」
という相談がありました。
目次
メリットを付加する必要性
CCUS(建設キャリアアップ)に登録するメリットとして、技能者の就業履歴が蓄積され、経験が証明されるようになる→技能者が正当に評価される→貴重な若い人材を確保できる、というメリットは少なからずあります。
しかし、事業者からするとメリットが少ない、コスト増などのデメリットが目に付く、というのが現状と言えそうですので、事業者向けにメリットを感じてもらえるように、経営事項審査での加点や、工事成績算出の際プラスになる仕組みの導入が必要です。
現状メリットが少ないとはいえ、今後工事に参加するには、(特に公共工事)下請業者も含め登録が必須になってくることに変わりはありません。
グリーンサイトとの連携は既に可能ですし、建退共との連携事業も進んでいるようです。
今後CCUS登録料値上げが決定しているということもあるので、早めに登録して、新しい制度への対応可能な体制を整えておくほうが得策と言えそうです。